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DNニュース

2006年11月02日

産総研、ミクロハニカム構造の燃料電池の開発に成功

 産業総合研究所先進製造プロセス研究部門機能モジュール化研究グループは、ファインセラミックス技術研究組合および日本ガイシと共同で、ミクロハニカム構造の個体酸化物型燃料電池(SOFC)の製造プロセスを確立した。SOFCはこれまで、摂氏800度以上の高温で連続運転できる用途に限られていた。新開発のSOFCは室温から数分で急速起動して摂氏600度で高出力を発揮し任意に停止できるため、自動車の補助電源、小型コジェネレーション、ポータブル電源などに適用できる可能性が高まった。この燃料電池技術は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「セラミック・リアクター」開発プロジェクトの成果として発表された。
 燃料電池のハニカム構造は、マンガン系のペロブスカイト材料(LSM)を押出プロセスにより、15×15mm角の中に0.7mm角の空洞が256個あるセラミック基材として形成された。産総研は256の空洞を、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)とセリア(CeO2)系酸化物(GDCなど)の電解質スラリーで同時にコーティングして乾燥させて摂氏1,300度で焼成し、さらにセリア系酸化物を含むニッケル・スラリーをコーティングして1,100度で焼成した。この結果、空洞壁面に厚さ20ミクロンの電解質膜と電極となる10ミクロンのNiO-GDC層が形成され、摂氏700度で平方センチあたり0.23Wという単位面積あたりで世界最高レベルの発電性能を発揮することを確認した。このハニカムSOFCセルは、急速加熱および冷却に対しても、安定した構造を維持することができた。
 産総研では今後、単一のハニカム・キューブの性能向上と複数のキューブを連結してエネルギー効率を最大化する研究を続け、2kW/L以上の発電出力をもつセラミック・リアクターの実現を目指す。

マンガン系ペロブスカイト材料(LSM)ミクロハニカム全体/3層構造拡大

図1:LSMハニカム押出成形体およびSOFCセル構築後のミクロハニカム拡大写真

図2:セルの出力密度の温度依存性(単位面積当たりの出力密度)


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