PLM (製品ライフサイクル管理)のソフトウェア/サービス大手の米UGSは、同社が呼びかけて自動車業界向けのPLM戦略策定を業界大手OEM企業グループとともに推進中のAutomotive Steering Group(ASG)の活動概要をこのほど始めて明らかにするとともに、今年Tear 1クラスのサプライヤをまとめる同趣グループ活動を新たに立ち上げる計画を披露した。
UGSは東京都内で3月7日にASG春季会合を開催。このために来日したUGS、Automotive Industry Marketing所属の David Taylorグローバル・ディレクターとRahul Gargディレクターの両氏が概要を明らかにした。
ASGは現在、自動車大手17社とUGSで構成。内訳は日本6社、欧米10社、韓国1社。同活動の狙いは、自動車業界のPLM戦略の課題を明確化し、評価し、優先事項への重点取り組みを遂行することで、自動車業界に特化して共通するソリューションのテンプレート化し、PLMを加速推進することにある。競合する各社が共同できる理由は、Gargディレクターによれば「PLMが業界で共有可能な技術基盤、ソフトウエアバックボーンとして認識されており、 PLM導入そのものが競争領域とはみなされていないから。」
活動の構成は、限定した自動車各社のリーダー格だけが参加して産業の将来像を議論するエグゼクティブ・ステアリング・フォーラムを最上位に、戦略立案のオペレーショナル・ストラテジー・フォーラムを軸として、さらにその下層に特定した課題解決に取り組むワークグループを設ける3層構造としている。
ミーティングごとに特定のテーマに絞って議論するが、UGSにとって「業界の将来図を見通す上で、極めて重要」とGargディレクター。東京都庭園美術館で開催された今回のASGミーティングには13社からUGSメンバーを含む55人が参加。以下の6つのテーマに絞って討議された。(1)サプライヤとの協調設計 (2)シミュレーション&設計データ変更 (3)メカトロニクス (4)製造のグローバル化のためのエンタープライズ製造工程表(Bill of Process) (5)品質遡追と管理 (6)新型パワートレイン向けソリューション。
Bill of Processの議論では、「設計部品表(EBOM)と製造部品表(MBOM)の融合に向けた議論が積み重ねられている」(Taylorグローバル・ディレクター)。
次回は08年第1四半期中に、ドイツまたはスペインで開催する。UGSはこれに加え、日本のTier1クラスの大手サプライヤも含むASGサプライヤ・バージョンを立ち上げる計画で、当初は6社でスタートさせる予定だ。Taylorグローバル・ディレクターによれば「サプライヤが抱える問題点の多くはグローバル化、生産性向上、納期順守、複雑化などOEMと似ているが、サプライヤに特異な問題もある。例えばメカトロニクス。OEMならばメカ・エレ・ソフトの統合と全体の最適化に関心があるが、サプライヤはコンポーネントへの関心に集中する。ソフトのバージョン管理、どのエレクトロニクス・ユニットをどの OEMのどの車に供給するかなどの複雑な管理が必要になっている」と説明する。
UGSはマルチCAD方式に対するオープンシステムを同社のPLMソリューションTeamcenterの柱に据えており、特にPDM的側面での Teamcenterの用途拡大に期待。3D形状ビューワも昨年JTフォーマットを公開して自動車業界トップ25社の52%で同フォーマット採用に成功しているという。
News Center
UGS、自動車業界向けPLM推進活動ASGをサプライヤへも展開
[issued: 2007.03.22]
David Taylorグローバル・ディレクター
Rahul Gargディレクター
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