産業技術総合研究所、ファインセラミックス技術研究組合(FCRA)、日本特殊陶業は、角砂糖サイズ(1cm3)で2W以上の出力性能をもつ固体酸化物型燃料電池(SOFC)集積体(キューブ)の開発に成功した。今後はキューブのスタック化開発を進めて、体積数十cm3で小型移動機器向けのとなる数十Wクラス、数千cm3立方センチで自動車用補助電源や家庭用分散電源に適用できる数kWクラスの出力を目指す。
燃料電池の発電方式の中でも、SOFCは酸化物を利用して発電する燃料電池であり、必要な構成要素を全てセラミック材料で実現できるので、長期安定性に優れるという特徴がある。しかし従来は800℃~1000℃の高温動作が必要なため、応用領域が限られていた。
今回発表した超小型SOFCキューブは、産総研、FCRA、日本特殊陶業、東邦ガスが新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「セラミックリアクター開発」(2005年~09年度)で実用化に取り組んでいる、動作温度が650℃以下で高出力かつ急速運転が可能なSOFCの研究成果の一つとなる。産総研、FCRA、日本特殊陶業は、高速運転を可能にするため直径0.8~2mmのチューブ型のSOFCを開発。さらにこのチューブを、SOFCの空気側電極材料としても使われているランタンコバルト系セラミックス製の1cm3の構造体に集積し、水素燃料と空気の通路を有したマイクロSOFCキューブを製作した。
東邦ガスは、550℃の運転温度で、2mm径のチューブを使ったマイクロSOFCキューブに水素を供給して性能試験を行い、電流4.5Aの時に2Wを超える出力で発電できることを確認。600℃以下での運転における単位体積当たりの燃料電池特性として世界最高レベルを実現した。
今後のスタック化開発では、複数のキューブへの燃料ガス供給し、電力を回収する接続部分の精密作成技術の確立に取り組み、最終的には耐衝撃性、急速運転に対応した小型高効率のスタック・モジュールの製造技術開発を進めて行くという。
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産総研、超小型高出力のマイクロ燃料電池を開発
[issued: 2007.04.02]
超小型SOFCキューブ。1cm角のキューブに0.8~2mmの チューブ型マイクロSOFCが集積されている(写真は0.8mmチューブ)
図 開発中のセルスタックモジュールの例(3キューブスタック)
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