沖電気工業は28日、自動料金収受システム(ETC)などに利用されている狭域無線通信方式DSRC(Dedicated Short Range Communication)の超小型モジュールを携帯電話機に組み込み、歩行者安全支援機能を持つ「安全携帯端末」を世界で初めて試作したと発表した。今後は、2008年度から始まる安全運転支援システムの官民合同の大規模実証実験や10年度からの運用開始に向けた商品化開発を行う。
今回開発した超小型DSRC無線モジュールでは、電波産業会(ARIB)の標準規格1.3版に準拠した5.8GHzDSRC路車間通信に最適な RFとモデムを1チップ化したLSI「ML9636」とGPS位置測位機能を統合。1チップ化によりFPGAを使ったベースバンドLSIとのインターフェースのデジタル化につながり、アナログ部品と配線領域の削減で携帯電話機への内蔵が可能になった。
試作した安全携帯端末は、GPSで歩行者の現在位置把握を行い、DSRC車々間通信機能により半径数百m内の走行車両に位置情報を発信する。互いの位置が接近して双方からの受信電力が規定値を超えると相互に位置情報を交換し、交通事故発生の可能性が高い場合に、携帯電話の振動機能や自動車の音声ガイダンスなどで事前に注意を喚起することが可能になる。
今回の試作では、DSRCによる車々間通信とGPS位置測位機能をGSMの機能と連携させているが、今後は3G携帯電話、PHS、無線LAN一体型携帯電話機との連携、海外でDSRCとして規格策定中のIEEE802.11pへの対応を進める。また、安全支援機能についても、交換した位置情報と時間変化から相手の挙動を瞬時に解析できるようにし、車の安全運転支援アプリケーションの開発にも取り組む計画。
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沖電気、歩行者の安全を支援する“安全携帯端末”を試作
[issued: 2007.05.29]
沖電気が試作した安全携帯端末(左)と運用時のシステム構成
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