仏Dassault Systemes(DS、Bernard Charles社長)と日本IBMは、5月に東京で開催したJCF2007で、Webを利用した3Dベースのナビゲーションにより、軽量で、素早く検索、表示を実現する最新ビューワ3DLiveを発表した。
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最新ビューワ3DLiveが実現するWeb利用のコラボレーション~JCF2007より
[issued: 2007.06.18]
(1)3D展開の開発ロードマップを語るBernard Charles社長
(2)JCF2007における3DLiveの発表風景
3)ベルナール・ランギリエ・ シニア・アプリケーション・ スペシャリスト、 ENOVIA VPLMアジア
オンライン・メディアとして3Dの活用を可能にした3DLiveのアプリケーションにより、Webベースの共有環境で、製品の構想、開発、生産をコラボレーティブに計画し遂行することが手軽に実行できるようになる。
(4)3DLiveによる自動車アセンブルの展開画面
(5)3Dコンパスで設計変更を加えた時期の違いを色分けして表示した画面
(6)3DLive Delmia Live Shop Floor Reviewのダイナミックズーム画面
3Dによるコラボレーション
製品構成の複雑化、市場やニーズの変化の早さ、分散形態による業務の遂行など、製品開発をめぐる環境変化の中で、「見える化とコラボレーション」を効率よく安全・確実に実現する手法として3DLiveは開発された。特に設計エンジニア以外のマーケティングや経営者層などでも3Dへのアクセスを容易にすることが当初から開発思想に盛り込まれている。
3DLiveの主な機能は、ネットワークで情報を共有する「3Dチャット」、円盤状の3Dターンテーブル上で製品構造を展開して見せたり特定部品を検索したりする「3D検索&3Dナビゲーション」、他の人とコラボレーションしながら設計検討や変更を協議するための「3Dイメージ」と「3Dによる決定」を含む。まず必要な情報を見出し、その情報に関わる技術者およびそれ以外にも関わりのある人々と協調して、最適解を見出す、という一連のプロセスは「Collaborative Inntelligence」と表現されている。
3Dターンテーブル
3DLiveで最も特徴的なターンテーブル上での検索は、3DXMLをベースに一段とデータを軽量化し、数万点の部品で構成される自動車一台分、旅客機一機分を部品構成の情報とひもづけて分解表現できる。データの軽量化技術、アセンブルレベルに応じたパーツ展開技術などにより、展開するパフォーマンスを確保している。当然、一度に全展開すれば、数万点規模の部品展開には時間を要するだろうが、これに対してダッソー・システムズENOVIA VPLMアジアのベルナール・ランギリエ・シニア・アプリケーション・スペシャリストは「通常の検索は、特定の注目個所にたどり着くことを目的とする。すでに試行している企業では、パフォーマンス上検索で時間をとられる問題はない、という検証報告が得られている」と語る。
欧州で3DLiveをテストしている企業のひとつが、戦闘機やロケット用エンジンの開発製造メーカーであるSnecma社。ダッソーによれば、Snecma社では、設計者のツールにとどまらず、マーケティング、マネジメント層が製品の情報交換に役立てて、すでにプロジェクト管理とコラボレーションに実際的な成果を挙げている、という。
3DLiveの検索、ナビゲーション時に、3Dターンテーブル上に表示されるアセンブリ、サブアセンブリの構成形状は現状ではすべて、3D CADから生成されたパラソリッドベースの軽量のプレゼンテーションだが、将来的には、設計に関わるすべての情報にアクセスさせたいという考え方から、 3D CADデータ以外にもMSWord、Excelなどによる部品仕様書、あるいは解析計算の結果などへのアクセスを実現していく方針だ。
3Dによる連携と識別
ユニークなGUIである3Dコンパスは、3D PLMデータの関連情報を開示する機能で、ターンテーブル上のある特定の部品やモジュールに関して、それと関係しているコンテキストやプロジェクトの設計技術者、チーム管理者、アセンブリ担当者、マーケティング担当などのリストをリアルタイム表示し、必要なら当該者にアクセスすることを可能にする。リストはプロジェクト全体の関係者一覧、といったものではなく、システムが自動的に、特定の部品にひもづく直接的に関連する人だけのリストをリアルタイムで更新して生成するのが特徴だ。
また、部品のログ情報、部品ごとの設計の最終変更がいつの時点で行なわれたかなどプロジェクトの進捗の最新情報や部品の成熟度、改善対象エリア、部品の再利用状況など部品の属性情報をもとに3D的に識別し、ターンテーブル上の分解イメージ上で色分けして表示することもできる。
3DLiveインターフェースを介してアクセス可能なデータベースは、Delmia、 ENOVIA MatrixOne、同SmarTeam、同 VPLM V5、同 VPLM V4など。将来的にはSOA(Serivice Oriented Architecture)によって、ダッソー以外のデータベース情報源へのアクセスも可能となる見通しだ。
ランギリエ・シニア・アプリケーション・スペシャリストは「コラボレーションがこれまで進まなかった領域でも、3Dデータを中心に協議すれば、情報の流れがよくなる」と語る。
製品リリース時期と価格
3DLiveは3DLive Basicという製品名で供給されるほか、特定のPLM機能やプロセスに対応して、ENOVIA Live Collaborative Review、Delmia Live Shop Floor Review、CATIA Live FTA Reviewの3種類のバージョンが発売される。基本構成は容量14Mバイト、Liveアプリケーション追加で20Mバイト程度と軽量。このMSIファイルをダウンロードしてインストールする。日本でのリリースは日本IBMから7月中に発売時期と価格が発表される予定だ。
(甲斐真一郎)
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