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「マイクロプロセッサフォーラム・ジャパン2007」リポート
半導体産業は“コラボレーション”の時代へ——米IBM社の基調講演から

[issued: 2007.06.20]

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写真1 IBM社の三井俊夫氏

 2007年6月19日~20日、「マイクロプロセッサフォーラム・ジャパン2007」が東京都港区泉ガーデンギャラリーで開催された。初日の基調講演のスピーカを務めたのは、米IBM社グローバルエンジニアリングソリューション テクノロジーアライアンスディレクタの三井俊夫氏(写真1)。「半導体技術とビジネスのイノベーション:共同作業で差をつける」と題した講演で、「コラボレーション」という言葉をキーワードとして挙げた。
 まず、三井氏は750人のCEOに対して行った「イノベーションや新しいアイデアはどこからもたらされるのか」というアンケートの結果を提示。それによれば、約37%のCEOが「ビジネスパートナから得られている」と答えたという
(図1)。次に、任天堂の「Nintendo Wii」がヒットしている理由の1つとして、同製品のハードウエアが、コンテンツとなるゲームソフトの開発企業と共同で開発されたことを例に挙げた。同氏は、こうした例から「成功の秘訣は他社とのコラボレーションにあることが分かる」と説いた。


半導体業界でのコラボレーション
 コラボレーションは、半導体産業の分野においても生かされようとしている。三井氏は、「半導体市場は年々拡大しており、2006年から2011年の5年間で7.2%の成長が見込まれる。その5年間で、ファウンドリビジネスは21%成長する見込みだ」と述べた。この成長を実現するためには、32nmプロセス技術の開発が必要となる。しかし、32nmプロセスは単なるスケーリングでは実現できずに、多くのイノベーションが必須となる。そのためには、16億米ドルほどの経費が必要になるという。このような巨額の投資とそれに見合う利益を確保するための方法として、三井氏は「common platform」と「開発コラボレーション」を紹介した。

 common platformとは、IBM社とシンガポールのChartered Semiconductor Manufacturing社、韓国のSamsung Electronics社の3社で半導体プロセス技術を共同開発するというものだ。現在は、32nmプロセス技術の開発が行われている。このcommon platformによって、3社で共通の製造設備と、それに対応したデザインキットの利用が可能となる。さらに、大量の需要を抱え、複数の調達先を必要とし、最先端プロセス技術の早期利用を期待するそれぞれのOEM顧客に対し、3社間でほぼ同程度の品質のチップを製造/供給することが可能になるという。

 開発コラボレーションとは、先の3社に加え、東芝、ソニー、米AMD(Advanced Micro Devices)社、米Freescale Semiconductor社、ドイツInfineon Technologies社の計8社による協業のことだ。これらの企業は、SOI(silicon on insulator)技術の開発、CMOS技術開発を共同で進める。開発費を各社で分担し、イノベーションを促進する効果が得られるという。

 三井氏は、「コラボレーションによって、イノベーションの実現に向けた相乗効果がもたらされる。技術からビジネスモデルまで、コラボレーションを拡張した結果がcommon platformだ」として講演を締めくくった。
(小野 明久)


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