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米NI社が新たなグラフィカル開発環境などを提案——「NIWeek 2007」から(その2)

[issued: 2007.08.10]

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写真1 NI社のMike Santori氏

 米National Instruments(NI)社は、米国テキサス州オースチンで現地時間8月7日から「NIWeek 2007」を開催。その2日目には、同社ビジネス/技術分野のフェローを務めるMike Santori氏(写真1)が「グラフィクカルシステムデザインにおける技術進化」と題した基調講演を行った。ここでは、その中で示された同社次世代製品の概要を紹介する。

真のスマートカメラ

 まず、初めに紹介されたのがスマートカメラ「NI Smart Camera Family」だ(写真2)。一般的なスマートカメラとの大きな違いは同社のグラフィカル開発環境「LabVIEW」や対話式ビジョンソフトウエア「NI Vision Builder AI」によってプログラミングが可能な点である。つまり、カメラ上でユーザーが作成した画像処理アルゴリズムを動作させることが可能になる。これによって、画像処理が必要な製品のアルゴリズムの検証やプロトタイピングなどを容易に実現可能になるという。主な仕様は、撮影解像度が640×480ピクセル(60Hz)、CPUがPowerアーキテクチャのプロセッサ(モデルによって異なるが動作周波数は400MHzか500MHz)。外部インターフェースとして、2つのギガビットイーサーネットや照明コントロール用I/O、汎用I/Oなどを備える。2007年秋の出荷を予定しており、価格は約2000米ドルの見込みだ。


写真2 NI Smart Camera Family


データ収録モジュールで複雑なトリガーを実現
 新たなデータ収録モジュールも紹介された。同社従来のデータ収録モジュール「DAQ」では、デジタル信号のパターン/パルスやアナログ信号の立ち上がり /降下などの比較的単純な条件のトリガーも生成することができなかった。しかし、次世代のデータ収録モジュールでは、FPGAを追加することにより、複雑なトリガーの生成を実現するという。講演中のデモでは、特定の周波数トリガーや、ゲームの裏技で有名な「上上下下左右左右BA」をリモコンから入力してトリガーを生成するプロトコルトリガーなどが紹介された。

グラフィカル開発環境の進化

 最後に次世代LabVIEWのプロトタイプが紹介された。このプロトタイプにおける主な追加機能は、ズーム機能と「LabVIEW System Diagram」である。グラフィカル開発環境であるLabVIEWでは、GUIによって、処理に対応するブロックを配置/接続することでプログラムを作成する。そのため、大きなプログラムになると、数多くのブロックを並べるために広い画面領域が必要になる。しかし、従来のLabVIEWにはズーム機能がないため、全体を見るには画面上でスクロールなどを行うことになり、プログラム全体の把握は容易ではなかった。次世代のLabVIEWではズーム機能を追加し、この問題を解決するという。  また、次世代のLabVIEWでは、ズーム機能によって、階層構造になったグラフィカルプログラムに対して上位の階層から下の階層(サブVI、サブルーチン)にチェックする機能も付加される。例えば、地図上に建物があり、それを拡大することによって間取りまで覗けるような機能である。これにより、操作性の向上が得られるという。  LabVIEW System Diagramは、ハードウエアの接続を定義するLabVIEWの新しいグラフィカル開発環境である。写真3に、LabVIEW System Diagramのプロトタイプの画面を示した。これは、NI CompactRIOと上記のNI Smart Camera、制御対象であるLaser Etching Machine、操作パネルであるOperator Panelが接続されている様子を表している。LabVIEW System Diagramでは、このようにハードウエアの接続を分かりやすく表示/操作することができる。


写真3 LabVIEW System Diagaram



写真4 CompactRIOの内部を表示した結果

 同操作画面上で、NI CompactRIOの内部を表示した状態が写真4である。CompactRIO内部のハードウエアの接続の様子が表示されている。このようなハードウエアの接続図を基に、従来のデータフロー型のグラフィカルプログラミングを行うことが可能である(写真5)。つまり、LabVIEW System Diagramは、従来のデータフロー設計の上位階層のモデルを提供する。  新たに追加されるズーム機能やLabVIEW System Diagramなどにより、設計者の視認性/操作性を向上させ、さらにシステム設計の生産性を高めることが可能になるという。 (EDN Japan・小野 明久)


写真5 データフロー型のグラフィカルプログラミング環境への対応


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