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2007年09月18日

理研など、10ペタFLOPSの世界最速スパコンの構成を決定

 理化学研究所は、文部科学省の「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクトの次世代スーパーコンピュータのシステム構成を決定し、2012年に10ペタFLOPS(1秒間に1,000兆回の浮動小数点演算×10)の性能をもつシステムの完成を目指すと発表した。文科省のプロジェクトは2006年に、NECの地球シミュレータの開発を統括した渡辺貞氏をプロジェクト・リーダーに指名し、1信号あたり20ギガビット/秒の伝送能力をもつ光インターコネクト技術や日本が世界をリードしてきたベクトルプロセッサの技術と先端的な半導体技術を融合させ、世界最速のスパコンを実現すべく発足した。

 処理性能の目標を10ペタFLOPSに設定した次世代スパコンは、配線幅45nmの半導体プロセスにより、スカラ型汎用マルチコアプロセッサとベクトルパイプライン型アクセルレータを備えた省電力プロセッサを開発し、スカラ部とベクトル部で構成される複合汎用スパコンの実現を目指す。この構成では、制御フロントエンドでスカラ部に向いたシミュレーションやベクトル部に向いた画像処理などを判断して計算の実行を振り分けるとともに、共有ファイルを通じてスカラ部の計算とベクトル部の計算を連携させて実行速度を最大化できるようにする。また、この構成にすることにより、これまでスカラプロセッサやベクトルプロセッサで利用してきたプログラムも有効に活用できる。

 次世代スパコンの詳細設計は富士通、NEC、日立製作所により行われ、2010年に稼働開始し、改良やチューニングなどを経て2012年に完成する見通し。プロジェクトでは2012年に、LINPACK(行列計算による連立一次方程式の解法プログラム)の実行性能で10ペタFLOPSを実現する計画。LINPACKは、毎年6月と11月に実施されているスーパーコンピュータTop500ランキングのベンチマーク・テストに用いられ、2005年から今年6月まで1位のIBM BlueGene/Lが約280テラFLOPS、国内最速の東京工業大学のTSUBAMEが約49テラFLOPSで14位、地球シミュレータが約36テラFLOPSで20位となっている。理研は2006年6月に、理論値のピーク性能1ペタFLOPSをMDGRAPE-3で実現したと発表しているが、LINPACKプログラムが実行できないためTop500には入っていない。

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