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DNニュース

2007年10月01日

UGS PLM Software社、特定のCAD に依存しない5軸加工対応のCAMを出荷

 独Siemens A&D(以下、シーメンス)の一部門であるUGS PLM Software社は、特定のCADソフトウエアに依存せず、旋削、2軸加工から5軸加工まで幅広い加工に対応するCAMソフトウエアの最新バージョン「NX CAM Expressバージョン5」をこのほど出荷開始した。2.5軸加工、3軸加工、複合加工(ミルターン)、5軸加工(アドバンスト)の4種類のパッケージを用意。価格はオープンだが、参考価格は2.5軸が180万円、3軸が240万円、ミルターンが312万、アドバンストが468万円だという。

ユーザーはまず画面上に絵で表示されている金型加工(Die Mold)、旋盤加工(Turning)、
2.5軸加工(Machinery)など5種類の加工環境から1つを選択する

 これまでのNX CAMはNX CADとの販売であるのに対し、NX CAM ExpressはNX CAMと同じ機能を持つとともに、単体で売れるように作られた。同社のCADソフトウエア「NX Solid Edge」との相性がよく、Solid Edgeとバンドルしたパッケージも用意。ParasolidやIGES、STEPなどの中間ファイルに対応し、Solid Edgeをインターフェースとして利用することで、SolidWorks、CATIA V4およびV5、Pro/ENGINEERなどからも直接データを読み込むことができる。

 NX CAM Expressでは、熟練者がある程度の基本設定を行えば、ウィザード形式で未経験者でも簡単に使えるようになっている。ユーザーはまず画面上に絵で表示されている金型加工(Die Mold)、旋盤加工(Turning)、2.5軸加工(Machinery)など5種類の加工環境から1つを選ぶ。そうすると、ウィザードが立ち上がり、手順に従ってクリアランスやツール番号など各種設定を行える。各種設定をウィザードを使わずにユーザー自らが一から設定していくことも可能。

 同社の製品データ管理(PDM)システム「Teamcenter Express」のManufacturing機能は、NX CAM Expressと連携し、CAMの定義付けのために使ったモデルやNCデータ、加工に使った工具データなどの情報を管理できる。これまで職人が行っていたような特殊な加工のノウハウを自動的に蓄積し、それを再利用することも可能となる。

 新製品のチュートリアル(自習)機能では、プレート加工や旋削、ダイ加工など各種加工に対する説明がある。日本の顧客に合わせて業界で使われている専門用語などを取り入れて日本語化を行い、分かりやすくした。

バージョン4(左)とバージョン5(右)の傾斜面の加工の違い バージョン4(左)とバージョン5(右)の傾斜面の加工の違い。
後者では面の傾斜に合わせて自動でツールパスの数を調整し、均一な仕上げ面を作る

 新製品では、面仕上げのバリエーションが増えた。面の傾斜に合わせて自動でツールパスの数を調整し、切削レベルを最適化するため、均一な仕上げ面を作ることができる。たとえば、緩やかな傾斜面ではより多くのツールパスを自動生成し、仕上げ面が粗くならないようにする。

 また、新製品は切削点制御が可能である。切削点を認識することで、部品の形状によって工具軸を傾けて加工できるようになった。このため、工具シャンクホルダーのワークなどへの衝突を避けた加工が可能になるだけでなく、周速がほとんどゼロとなるボールエンドミル先端の中心部でワークをひっかくようなことを避けることができる。つまり、周速のある部分で削るようにすることが可能となる。これは、ソフトウエアだけでなく、加工機とコントローラがこのような加工に対応したことで実現した。ファナックや安川シーメンス、ハイデンハインのコントローラがすでに対応しているという。

 このほか、工作機械メーカーから機械の情報をもらい、機械が動いているような状態で、工作機械のすべての部品の動きをシミュレーションできるようにした。また、コントローラによって機械の動きが異なるため、Sinumerik 840DやHeidenhain TNC、Fanuc 30iシリーズのコントローラの情報をもとに、シミュレーションを行えるようにしている。

 ユーザーは、ポストプロセッサをウェブサイトから無償でダウンロードすることができる。224タイプがリストアップされている。そのままでは使えないポストプロセッサがある場合は、ポストビルダーにより修正可能。また、新規のポストプロセッサを作ることもできる。

 CAMの業界では、バグで工作機械を壊してしまったり、高価な材料を削りすぎてしまうなどして使えなくしてしまうことが恐れられている。同社は工作機械メーカーや販売代理店の協力を得て、2007年5月から9月までの間NX CAM Expressをトライアルし、問題がないかなどの検証を行うことで、今回の出荷にこぎつけた。
(大村 泰憲)


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