過去最大規模で「CoCreate Forum 2007」を開催
コクリエイト・ソフトウェア(以下、コクリエイト)は2007年9月14日、東京・港区台場のホテル日航東京で「CoCreate Forum 2007」を開催した。今年で5回目となる本フォーラムは、午前の部「ジェネラルセッション」、午後の部「第13回コクリエイト・ユーザ会総会」で構成。会場にはコクリエイト製品のユーザや新たなソリューションを検討中の企業などから過去最高の550人が来場し、大盛況となった。
ナレッジの効果的な共有と活用を実現する、「3G(次世代)PLM」の方向性

- コクリエイト・ソフトウェア
マーケティング統括兼開発担当副社長
- ウーリッヒ・マーレ氏
フォーラムの今回のテーマは「革新的なものづくりが、企業の競争力を強化する」というもの。午前のジェネラルセッションでは、コクリエイトCEOのウィリアムM.ガスコイン氏が「コクリエイトのビジネス動向と3G PLM」について紹介したあと、岡野工業株式会社代表社員の岡野雅行氏が「誰にも出来ない仕事をしてこそ、ものづくりはおもしろい!」と題して基調講演を行った。
岡野工業は「痛くない注射針」の量産を実現したことで知られる企業。講演で岡野氏は、不可能と言われることにチャレンジし続ける不断の努力と独自の発想力で、他社が実現できなかった常識を覆す商品を開発するものづくり哲学を、ユーモアを交えて熱弁した。
午後のコクリエイト・ユーザ会総会では、まずコクリエイト・ユーザ会会長の香取英男氏(テクファ・ジャパン株式会社代表取締役社長)がユーザ会の現況や今後の「3次元図面協議会」活動などについて報告。この中で香取氏は「コクリエイト・ユーザ会の掲示板に質問を投げかけると、コクリエイトのセンターよりも早く問題解決を教えてくれることもあるかもしれない」と、ユーザ会活動の活発さを指摘した。
その後、先進ユーザ3社がコクリエイト製品活用の具体的な内容と今後の取り組みについて「事例発表」を行った。発表したのはNECアクセステクニカ株式会社機構開発部の梅原基氏、横河電機株式会社通信・測定器事業部要素技術開発センタープラットフォーム技術統括機構設計Grチームリーダーの竹原徹氏、日立金属株式会社生産システム研究所主任研究員の西尾元秀氏の三氏。いかにしてOneSpace Modelingを選択したか、設計効率を向上させるために3Dデータをどう活用しているか、生産技術部門での3次元CAD活用法など、ユーザならではの経験に基づいた興味深い内容に来場者は聴き入っていた(事例発表参照)。
このほか、「パートナ講演」では日本ヒューレット・パッカード株式会社パーソナルシステムズ事業統括ワークステーション本部長の小島順氏が「CoCreateユーザ様に最適なHP Workstationのご紹介」、マイクロソフト株式会社インダストリービジネス統括本部製造・流通ソリューション推進本部長の南哲夫氏が「マイクロソフトの製造業のお客様に対する取り組み」と題して講演した。
さらにコクリエイトからマーケティング統括兼開発担当副社長のウーリッヒ・マーレ氏が「ダイナミックモデリングの優位性と機能強化」「設計機能の拡張、大規模アセンブリの強化」「PLMの進化形とプロトタイプ」などのテーマで、OneSpace製品群の優位性や今後の開発方向性などを明らかにした。
今回のフォーラムのテーマにも掲げた「革新的なものづくり」にはPLMが不可欠だが、従来、その導入にはコストがかかり、何年もの時間を要した。またグローバル化を背景に企業間でも同期した導入展開が必要であり、さまざまな妥協点も求められた。その結果、ユーザは思い通りの効果が得られていなかった。
そこでコクリエイトではナレッジ主導による「3G PLM」(3rd Generation PLM)によって、柔軟性のある、革新的な取り組みを提供し、迅速で失敗しないPLMの導入を提案している。このナレッジ主導による手法には@ナレッジをリッチモデルの一環として捉えて活用できるAいつでもどこからでも企業内のさまざまなデータソースから文脈としてナレッジを引き出すことができるB目的に応じたダッシュボード(プロジェクトマネージャダッシュボード、設計者ダッシュボード等)を提供することによってドラッグ&ドロップで適正な情報を適正な場所に収容しアクセスできる、という特徴があり、来春から本格的に顧客に提供開始の予定である。
こうしたナレッジ手法により、コクリエイトの「3G PLM」はさまざまな企業のさまざまな立場の人々にメリットを提供する。特にハイテク電子精密機械企業にとっては、無視できない新しい試みだ。即ち、コクリエイトは製品開発におけるナレッジの効果的な共有と活用に関する新たなパラダイムを確立した。「OneSpace Modeling」を使うことによって蓄積されたナレッジを活用できるような環境が整い、これにより設計の柔軟性や開発のスピードアップが実現する。
こうしたソリューションの提供はパートナ企業との連携も非常に重要になる。これに関しても強化拡充が進んでいる。例えばマイクロソフトの南哲夫氏はパートナ講演の中で「とくにコクリエイトとはグローバルパートナーとしてアライアンスを組んでおり、多岐にわたる包括的な協業体制を構築することによって今後も製造業のサポートに精力的に取り組んでいきたい」と明言。
同氏は、マイクロソフトが製造業に提供できるソリューションコンポーネントは基本的にはインフラに近い形でのさまざまな要素技術であるとし、Microsoft Office SharePoint Server、Microsoft Office Project Serverなどを挙げる。また、PLMで実際にマイクロソフトが力を入れているソリューションとしてプロダクティブデータマネジメント、コラボレイティブプロダクトマネジメント、プロジェクト&ポートフォリオマネジメントの3つを挙げ、この共通のプラットフォームとしてSQL Server、SharePoint Server、Windows Rights Management Services、Performance Point Serverなどがあり、今後、こうしたコンポーネント製品をパートナのソリューションと合わせてユーザに提供したいと語った。